ある動物園ではカンガルーがいつの間にか檻の外に出てしまう現象が続いていた。
カンガルーは跳躍力が優れているので動物園では檻のフェンスの高さを3mに作り替えた。
しかし、その翌朝もカンガルーは檻の外に出てしまっていた。
そこで動物園の関係者は協議してフェンスの高さを6mにまで高くした。
けれども、その翌朝もカンガルーはやはり檻の外にいるところを発見された。
動物園ではフェンスの高さを更に12mにまで高くした。
カンガルーの隣の檻のラクダがこれを見て
「いったい連中はどこまでフェンスを高くするつもりなんだろうね?」
とカンガルーに聞いた。
カンガルーが答えた。
「多分、どこまでも高くすると思うよ。
誰かが檻の鍵が壊れているのに気が付くまではね。」